2025年1月22日から24日まで東京ビッグサイトで開催されていた第11回ウェアラブルEXPOに大学・研究期間イノベーションフォーラムの一部として出展しました.本研究室からは,行動認識(人間の日常行動,動物の行動),デバイスの身体上の装着位置検出,組み立て作業中の迷い推定システム,日常生活行動における認知負荷推定,VRといった「ウェアラブル」に関する研究全般的な紹介を行いました.

Daily Life Computing Laboratory@Tokyo University of Agriculture and Technology
2025年1月22日から24日まで東京ビッグサイトで開催されていた第11回ウェアラブルEXPOに大学・研究期間イノベーションフォーラムの一部として出展しました.本研究室からは,行動認識(人間の日常行動,動物の行動),デバイスの身体上の装着位置検出,組み立て作業中の迷い推定システム,日常生活行動における認知負荷推定,VRといった「ウェアラブル」に関する研究全般的な紹介を行いました.
農学部の新村教授の研究グループとのニワトリの行動解析に関する共同研究がPoultry Science誌に採録されました.
Tsuyoshi Shimmura, Itsufumi Sato, Ryo Takuno, and Kaori Fujinami, “Spatiotemporal Understanding of Behaviors of Laying Hens Using Wearable Inertial Sensors,” Poultry Science, Vol. 102, Issue 12, 2024. [link]
この研究は本研究室の先行研究で実現した装着型の慣性センサ(加速度+角速度センサ)による12種類のニワトリの行動認識結果を利用して,実際に動物行動学者が行動の分析を試みた結果となります.
ニワトリの背中に付けたマーカー検出による位置計測と行動認識結果を画像上にマッピングして「空間利用図」を作成することで「(いつ)どこで,どのような行動が発生するか」という行動とその発生場所の関係を視覚的に理解しやすくなります.
また,認識された短時間(約1秒)の行動の移り変わりをノードを行動,エッジを遷移確率とする「行動遷移図」として表現することで,1日の中での行動の移り変わり方を視覚的に捉えることが可能になります.従来は実験者が録画したビデオを目視で時間をかけて読み取るため多くの時間を要したり,その解決のためにサンプリングされた区間を読み取ることで稀で重要な遷移を見落とすなどの問題がありました.しかし,コンピュータにより大量の情報を瞬時に処理できるようになることで,これまでと質的に異なる解析が可能になると期待されます.この行動遷移図の解析は行動を記号化できれば,あらゆる行動パターンの解析に応用できるため,今後は野生動物や人間の行動パターン解析への応用も検討していきます.
情報処理学会 マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム(DICOMO 2024)にて下記の2件の発表を行い,倉田君がヤングリサーチャー賞を受賞しました.
情報処理学会第86回全国大会(神奈川大にて開催)にて以下の9件の発表を行い,村儀君,菊地君,佐々木君(M2),長瀬君(B4)が学生奨励賞を受賞しました(★印).2010年に初めて受賞者が出てから41件(34人)目です.また,2012年度から12年連続受賞です.村儀君は3年連続,菊地君は2年連続の受賞です.
2021年度博士前期課程修了生の段雨豪君の研究が論文誌Sensors and Materialsに採録され,掲載されました.身体の最大7カ所(図1 (a))に装着した加速度センサで図1((a)から(x))のような23種の日常行動を認識するためのモデル(RandomForest,CNN-LSTM,CNN-Transformer)とセンサ装着位置の組み合わせ(1個から7個全ての計127通り)を調査しました(図2).図2は全行動の平均が載っていますが,論文中では行動ごとの結果と認識モデルやGPU利用有無による処理速度の比較も示されています.これらの情報は,利用可能なセンサの数や装着場所,重点的に認識したい行動,オンライン処理性能などの要件に合わせて認識モデルや装着場所を選ぶ指針になります.
情報処理学会第85回全国大会(電通大にて開催)にて以下の12件の発表を行い,小林さん(M2),菊地君,田中さん,村儀君(M1),倉田君,山中さん(B4)が学生奨励賞を受賞しました(★印).2010年に初めて受賞者が出てから37件(32人)目です.また,2012年度から11年連続受賞です.
国際会議(IEEE Global Conference on Consumer Electronics: GCCE2022)において,以下の3件の発表を行いました.
M2の小林さんの「ながら運動」に関する研究と2020年度修了の半谷さんのパブリックディスプレイに対する誘目性向上手法に関する研究をHCII2022併催の10th International Conference on Distributed, Ambient and Pervasive Interactions (DAPI2022)にてオンライン発表しました.
また,HCII2022のバーチャルポスター発表にて2020年度卒業の千葉君の胸部装着型プロジェクタの床上投影安定化に関する研究を発表しました.
本研究室からの論文2篇が論文誌(Sensors and Materials)に採録され,オンラインで公開されました.
最初の川戸君(2020年3月博士前期課程修了)の論文は,机の上を指でなぞったときの音で0から9の数字,×,□,△,✓,R,m,・の17文字を識別するためのデバイスとデータ処理方法について考案したものです.認識方法は,従来からあるfeature engineering方式とニューラルネットワークによるfeature learning方式を比較し,さらに認識器の構成も2段階構成と1段階構成を比較しました.その結果,2段階構成のfeature engineering方式を用いることでも最良の0.854の精度(F値)を達成し,近年浸透著しいニューラルネットワークベースの手法が必ずしもベストではないことを示しました.行動認識のようなラベル付きデータを大量に得ることが困難な環境では,注意深く設計した特徴量を用いるfeature engineering方式が良いことが示唆されます.
2番目のVu(社会人博士3年)さんの論文は,スマホなど個人が携帯するデバイス上で行動認識を行う際に,一番最初に利用者から行動データを提供してもらい,既存の分類器の中から相性が良いものを選んで利用することで高精度な分類を実現するという本研究室で提案するCompatibility-based Classifier Personalizationと呼ぶ手法に関するものです.昨年発表した下記の論文では,最初に対象とする全ての行動のデータを提供してもらうことを前提としていましたが,種類が多いと利用者の負担が増大することが課題でした.今回発表した論文では,事前にハイパーパーパラメータチューニングの要領で収集すべき行動群を絞り込むことで,50%から70%程度の負担で済むことを示しました.
福岡(博多)で8月5〜8で開かれた2019 IEEE International Conference on Dependable, Automatic and Secure Computing (DASC), Pervasive Intelligence and Computing (PICom), Cloud and Big Data Computing (CBDCom), and Cyber Science and Technology Congress (CyberSciTech)において以下の2件のポスター発表を行いました.
また,藤波がBest Poster Awardを受賞しました.