対外発表(ABC’23)

修士2年の田中さんが視線活動による人間の集中状態識別の研究に関して以下の発表を行いました.

Saki Tanaka, Airi Tsuji, and Kaori Fujinami, “Eye-Tracking for Estimation of Concentrating on Reading Texts”, In Proc. of the 5th International Conference on Activity and Behavior Computing (ABC2023), 8 September 2023.

対外発表(FIT2023/農業環境工学関連学会)

社会人博士課程の寺田憲司さんが以下の学会で発表しました.

  • 寺田憲司,藤波香織,木下研吾.不整地対応小型ローバーを用いた病害予測観測手法の検討,農業環境工学関連学会2023年合同大会,2023年9月.
  • 寺田憲司,藤波香織.センシング農業ローバーを用いたマルチモーダル観測による桑畑の病害観測手法の検討,第22回情報科学技術フォーラム(FIT2023),2023年9月.

修論審査会

7/26に9月修了のための修士論文審査会が開かれ,1名が合格しました.胡さんは博士後期課程で引き続き研究を行うことになっています.

  • 胡伊端:A study of anthropomorphism for improving user tolerance to system errors in environmental behavior change(環境配慮行動への変容システムの誤動作に対する寛容性醸成のための擬人化に関する研究)

対外発表・受賞(HCII2023)

OB穴久保拓磨君の研究を以下の国際会議で発表し,最優秀論文賞を受賞しました(こちら).

Takuma Anakubo and Kaori Fujinami, “DeforVerFace: Modular Linear-Deformable Vertical Surface”, In Proc. 11th International Conference on Distributed, Ambient and Pervasive Interactions (DAPI2023), an affiliated conference with HCI International 2023 conference, 24 July 2023. [link].

DeforVerFaceの1ユニットの構成:4つの独立制御可能なリニアアクチュエータ(タッチ検出可能)を持ちと物体の接近が検出可能.このユニットをタイル状に並べることで変形する壁面を実現可能.
3つのインタラクションタイプ(a: 形状変化による直接情報表示,b: 形状変化が引き起こす物体の変化による間接情報表示,c: 変形による行動誘発)をDeforVerFaceとプロジェクションインタフェースで比較.

論文採録(Sensors and Materials)

2021年度博士前期課程修了生の段雨豪君の研究が論文誌Sensors and Materialsに採録され,掲載されました.身体の最大7カ所(図1 (a))に装着した加速度センサで図1((a)から(x))のような23種の日常行動を認識するためのモデル(RandomForest,CNN-LSTM,CNN-Transformer)とセンサ装着位置の組み合わせ(1個から7個全ての計127通り)を調査しました(図2).図2は全行動の平均が載っていますが,論文中では行動ごとの結果と認識モデルやGPU利用有無による処理速度の比較も示されています.これらの情報は,利用可能なセンサの数や装着場所,重点的に認識したい行動,オンライン処理性能などの要件に合わせて認識モデルや装着場所を選ぶ指針になります.

  • Yuhao Duan and Kaori Fujinami. Effect of combinations of sensor positions on wearable sensor-based human activity recognition, Sensors and Materials, Vol. 35, No. 7 (1), pp. 2175-2193, 2023. [link]
図1:センサ装着位置(a)と認識対象の行動23種((b)-(x))
図2:センサ数(K),認識モデル(Model),センサ装着位置(T: 太股,W: 手首,U: 上腕,C: 胸部,L: 左側,R: 右側)ごとの精度(一人抜き交差検証時のF値)

対外発表・受賞(UBI78)

M2の村儀君が情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会第78回研究会にて次の発表を行いました.(2023-07-07追記:学生奨励賞を受賞しました)

  • 村儀天星,渡邊昭信,辻愛里,藤波香織.手と視線の連動性の活用と分類の階層化による組立作業中の迷いの検出と分類,情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会 第78回研究発表会,情報処理学会研究報告 Vol. 2023-UBI-78 No. 3,pp. 1-8,2023年5月24日.
実験環境
視線遷移と手の位置の遷移が同時に起こる様子を表したヒストグラム

2022年9月のUBI75研究会で発表した研究は視線遷移だけでしたが,今回は手の動きも組み合わせて,組立作業中の迷いの状態を推定することを試みました.AOI(関心領域)に視線と手が同時に入る度合い(共起度合い)をヒストグラムに表し,ここから特徴量を算出して機械学習により分類器を構築しています.視線遷移だけの場合に0.700であったF値は,手の遷移を組み合わせることで0.735まで向上すること,タスクの違いをほとんど受けないことを確認しました.

対外発表(ETRA2023)

M1の早川さんが視線追跡とその応用に関する国際会議でポスター発表を行いました.

Yuka Hayakawa, Saki Tanaka, Airi Tsuji, Kaori Fujinami, and Junichi Yamamoto, “A Preliminary Investigation on Eye Gaze-based Estimation of Self-efficacy during a Dexterity Task”, accepted as a poster/technical abstract in the 2023 ACM Symposium on Eye Tracking Research & Applications (ETRA’23), Article No. 32, pp. 1-2, 1 June 2023. [link]

通常マウス(S_mouse)と135度回転マウス(R_mouse)を用いたパズル課題実施時の視線の変化

2種類のマウスを用いてスリットの右側から左側の赤井縁取りの○に向けて小さな赤い●を移動するタスクを実行したときの,視線の変化(大きな円の色が濃いほど新しい固視を表します)が上の図です.aは使い慣れたマウスなのでマウスに固視が先行しますが,bは意図的に移動方向と135度異なる方向に移動する特殊なマウスで使い慣れていないため,マウスカーソル周辺をじっと見ていることが分かります.手(マウスカーソル)の動きに視線が先行する現象を「予期的注視」と呼び,自己効力感の程を笑わすと考えられます.つまり,自信があると目は手元ではなく移動の先を見るということです.本研究ではこの予期的注視の定量化手法を考案することを目指しています.それにより,リハビリや組立などの手先の器用さを要求する作業を実施する人に対する適切なサポートを与えることが可能になると考えています.

対外発表(HCI203)

M1の山中さんが情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 第203回研究発表会にて次の発表を行いました.

  • 山中瑞稀,村儀天星,辻愛里,藤波香織.組み立て作業におけるエージェントによる視線誘導の影響調査,情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 第203回研究発表会,情報処理学会研究報告 Vol.2023-HCI-203 No.10, pp. 1-8, 2023年5月31日.
視線誘導のためのエージェント(左:仮想空間型,右:実空間(ロボット)型)

論文採録(Sensors)

本学農学部の新村毅教授の研究グループとの共同研究がSensors誌に掲載されオンラインで公開されました.

  • Kaori Fujinami, Ryo Takuno, Itsufumi Sato, and Tsuyoshi Shimmura, “Evaluating Behavior Recognition Pipeline of Laying Hens Using Wearable Inertial Sensors”, Sensors 2023, Vol. 23, No. 11, Article No. 5077. [link]

雌鶏に慣性センサ(3軸加速度および3軸加速度)を装着し,羽繕いや飲水,尾振りなどの12種の日常行動を機械学習を用いて認識するための一連の機能(ウィンドウサイズおよび時間,特徴量,分類モデル,不均衡データの扱い)の構成方法を実験的に明らかにしました.最も良い構成で0.88の精度(F値)となりました.アニマルウェルフェアに配慮した雌鶏の飼育方法を開発するためのデータを非属人的に大量に収集することが可能になります.

対外発表(HAIシンポジウム2023)

HAIシンポジウム2023(静岡大学浜松キャンパスにて開催)にて以下の4件の発表を行いました.

  • 百合草優伽,菊地怜,辻愛里,藤波香織,回想を促すための親近感を与える実世界投影型エージェントの提案,HAIシンポジウム2023,2023.3.4.(PDF)
  • 廣川赳丸,市原禄朗,辻愛里,藤波香織,Eyebient Display: 視線誘導と日常物を用いたアンビエントディスプレイ作成システム,HAIシンポジウム2023,2023.3.4.(PDF)
  • 倉田寛大,佐々木耕平,辻愛里,藤波香織,人形との相互作用によるプログラミング時の試行整理支援,HAIシンポジウム2023,2023.3.4.(PDF)
  • 胡伊端,辻愛里,藤波香織,行動変容向け情報提示システムの誤動作に対する寛容性獲得のための擬人化-プラスチックごみの削減行動を例に,HAIシンポジウム2023,2023.3.3.(PDF)

対外発表・受賞(第85回情報処理学会全国大会)

情報処理学会第85回全国大会(電通大にて開催)にて以下の12件の発表を行い,小林さん(M2),菊地君,田中さん,村儀君(M1),倉田君,山中さん(B4)が学生奨励賞を受賞しました(★印).2010年に初めて受賞者が出てから37件(32人)目です.また,2012年度から11年連続受賞です.

  • 胡伊端,辻愛里,藤波香織,行動変容向け情報提示システムの誤動作に対する寛容性獲得のための擬人化-プラスチックごみの削減行動を例に,HAIシンポジウム2023,2023.3.3.
  • 佐々木耕平,辻愛里,藤波香織,複合現実感技術を用いた記憶の宮殿型暗記支援における触覚の効果検証,情報処理学会第85回全国大会,6ZE-01, 2023.3.4.
  • ★菊地怜,辻愛里,藤波香織,大規模オンライン発表における講演者の快適性向上のための聴衆反応の提示手法,情報処理学会第85回全国大会,5ZB-09, 2023.3.3.
  • 寺田憲司,藤波香織,マルチモーダル環境観測が可能な小型農業ローバーによる病害予測,情報処理学会第85回全国大会,5D-03, 2023.3.3.
  • ★田中咲希,辻愛里,藤波香織,テキスト黙読時の視線解析による集中・非集中状態識別モデルの個人化のための基礎調査,情報処理学会第85回全国大会,5ZE-06, 2023.3.3.
  • 早川侑花,田中咲希,辻愛里,藤波香織,山本淳一,回転変換マウス使用課題中の予期的注視の度合いを用いた自己効力感の推定,情報処理学会第85回全国大会,5ZE-05, 2023.3.3.
  • ★倉田寛大,佐々木耕平,辻愛里,藤波香織,uh-huh duck: 人形との相互作用によるプログラミング時の問題解決支援,情報処理学会第85回全国大会,4ZJ-01, 2023.3.3.
  • 百合草優伽,菊地怜,辻愛里,藤波香織,回想を促す実世界投影型エージェント実現のための親近感醸成,情報処理学会第85回全国大会,1ZE-07, 2023.3.2.
  • ★山中瑞稀,村儀天星,辻愛里,藤波香織,教示動画視聴時の視線誘導エージェントによる部品探索支援,情報処理学会第85回全国大会,1ZE-06, 2023.3.2.
  • 胡伊端,辻愛里,藤波香織,行動変容向けシステムの誤作動に対する寛容性醸成のための擬人化,情報処理学会第85回全国大会,2ZB-06, 2023.3.3.
  • ★村儀天星,渡邊昭信,辻愛里,藤波香織,組立作業中の迷いの有無と種別検出のための手と視線の連動性の活用,情報処理学会第85回全国大会,2ZB-05, 2023.3.2.
  • 廣川赳丸,市原禄朗,辻愛里,藤波香織,Eyebient Display: 視線誘導による日常物のアンビエントディスプレイ化機構,情報処理学会第85回全国大会,2ZB-04, 2023.3.2.
  • ★小林美月,辻愛里,藤波香織,コンテクストアウェアな運動推薦のための利用者主導型推薦ルール作成手法,情報処理学会第85回全国大会,2ZB-03, 2023.3.3.

卒論・修論審査会

2/10に卒論審査会が開かれ5名全員が合格しました.(追記 2023−03−24:早川さんが知能情報システム工学科 優秀卒業論文賞を受賞しました.)

  • 倉田寛大:人形との相互作用によるプログラミング時の問題解決支援
  • 早川侑花:予期的注視の度合いを用いた自己効力感の測定
  • 廣川赳丸: 視線誘導による日常物のアンビエントディスプレイ化機構
  • 山中瑞稀:エージェントによる視線誘導を用いた非言語的作業支援
  • 百合草優伽:回想を促す実世界投影型エージェント実現のための親近感醸成

2/17に修論審査会が開かれ2名全員が合格しました.

  • 小林美月:利用者のコンテキストに応じた運動促進システムに関する研究
  • 前橋辰哉:ゲーミフィケーションによる人間行動認識用データ収集行為促進

雑誌掲載(機械化農業)

社会人博士の寺田君の研究が下記の雑誌に掲載されました.

  • 寺田憲司,藤波香織,木下研吾,田村千晴;“精密農業のための観測可視化ローバー 〜不整地対応台車を利用した圃場走破小型6輪農業用ロボットの開発〜”,機械化農業,No.3260, pp. 14-19, 2023年1月号.
表紙にロボットの写真が掲載されました

対外発表・受賞(AMBIENT 2022)

2022年3月博士前期課程修了生の国方詩織さんの研究を下記の学会で発表しました.

Shiori Kunikata and Kaori Fujinami, “Customizability in Preventing Loss of Interest in Ambient Displays for Behavior Change”, In the 12th International Conference on Ambient Computing, Applications, Services and Technologies (AMBIENT 2022), 13 November 2022.

(追記:2022−12−15)Best paper awardを受賞しました(賞状).

研究交流会開催

早稲田大学 基幹理工学部 情報理工学科 中島研究室(HP)と対面では3年ぶりとなる合同ワークショップ(ポスター発表)を開催しました.

  • 胡 伊端(M2):行動変容向けシステムの誤動作に対する寛容性醸成のための擬人化手法
  • 小林 美月(M2):A context-aware exercise facilitation system while doing other tasks
  • 前橋 辰哉(M2):ゲーミフィケーションによる人間行動認識機械学習向けデータ収集
  • 市原 禄朗(M1):視線停留情報を用いた暗黙知のモデル化
  • 菊地 怜(M1):オンライン発表者の快適性向上のための視聴状態推定と提示に関する研究
  • 佐々木 耕平(M1):複合現実感技術を用いた記憶の宮殿型暗記支援における触覚の効果検証
  • 田中 咲希(M1): A Preliminary Investigation on Eye Gaze-based Concentration Recognition during Silent Reading of Text
  • 村儀 天星(M1):組み立て作業における手と視線の情報を用いた「迷い」の検出と分類
  • Hlib Hraif(短期留学):Smart lighting based on Ultra-Wideband Location system
  • 廣川 赳丸(B4):視線誘導による日常物のアンビエントディスプレイ化機構
  • 倉田 寛大(B4):人形との相互作用によるプログラミング時の問題解決支援
  • 早川 侑花(B4):予期的注視の度合いを用いた自己効力感の計測
  • 山中 瑞稀(B4):エージェントによる視線誘導を用いた非言語的作業支援
  • 百合草 優伽(B4):回想を促す実世界投影型エージェント実現のための親近感醸成

対外発表(GCCE2022)

国際会議(IEEE Global Conference on Consumer Electronics: GCCE2022)において,以下の3件の発表を行いました.

  • Mizuki Kobayashi, Airi Tsuji, and Kaori Fujinami,”A Context-Aware Exercise Facilitation System While Doing Other Tasks”, In Proc. of the 2022 IEEE 11th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2022), October 20 2022.
  • Akinobu Watanabe, Tensei Muragi, Airi Tsuji, and Kaori Fujinami,”Recognition of the States of Confusion During Assembly Work Based on Electrodermal Activity”, In Proc. of the 2022 IEEE 11th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2022), October 19 2022.
  • Kaori Fujinami and Tensei Muragi, “Recognizing Confusion in Assembly Work Based on a Hidden Markov Model of Gaze Transition”, In Proc. of the 2022 IEEE 11th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2022), October 19 2022.